MENU

Carruse

jueves, 2 de marzo de 2017

浮気”が許せないと感じる男女の心理の違い:男に愛想を尽かした女の気持ちはなぜ変わりにくいのか?

浮気”が許せないと感じる男女の心理の違い:男に愛想を尽かした女の気持ちはなぜ変わりにくいのか?
<<   作成日時 : 2010/05/29 02:08   >>
 なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 24 / トラックバック 6 / コメント 0
どんなに好きな相手でもいったん嫌いになってしまうと何の関心も持てなくなる人もいれば、相手からかなり酷い仕打ちを受けたにも関わらずもう一度その相手とよりを戻したいという人もいる。一般的には、別離(離婚)に傾き始めた女性の気持ちを元通りに戻すことは困難とされるが、浮気をする男性の場合は浮気をしても安定した元の関係は維持したいという人が少なくない。

女性の『浮気・不倫』ではその場限りの遊びというのは男性に比べれば少ない傾向があり、身体の関係と精神的なつながりを切り分けて考えるような人も少ない。社会的・経済的要因を除けば、女性は基本的には自分が本気で好きと思わない相手と身体だけの関係を持ちたいと思うことは少ないが、男性の『浮気・不倫』では身体と精神を切り離したような関係が見られることもある。

こういった性行動の性差については、男性の精子と女性の卵子の受精コストの差異や妊娠期間の有無という進化生物学的な説明が為されることも多いが、人間の心理・倫理としてそういった説明に納得できるかは別の問題である。

男性が女性の『身体の浮気(他の男性との性的接触)』に強い嫉妬心や怒りを覚えやすく、女性が男性の『精神の浮気(他の女性への愛情・信頼の形成)』に強い嫉妬心や不安感を覚えやすい理由も、自己遺伝子の保存(自分の子であることの確信度)という進化論で説明できる。物理的な性行為へのこだわりは、異性への欲求でも嫉妬でも男性のほうが強い傾向が顕著であり、女性は相対的に性行為そのものへのこだわりは男性よりも低いことが多い。

女性はパートナーの男性がどんな性行動を取っていても自分の子であることの確信度は揺らがないが、男性はパートナーの女性の性行動によっては自分の子ではない可能性がでてくるため、より女性の性的身体を独占したいという欲求が強くなりやすい。この性的な独占欲の傾向は、子どもを持たないことを決めている男性にも見られることから、実際の遺伝子保存の結果とは相関しない先天的・本能的な要素を多く含んでいると考えられる。

女性の身体の浮気に対する嫉妬や不満の強さも、自分以外の男性の子どもを知らない間に育てさせられる『カッコウ戦略』への警戒心に由来するという説もあるが、女性の場合には最終的に本当に好きな相手(守ろうとしている相手)が自分であるか否かということのほうを重視することが多い。

男性が女性を守るというのは男女共同参画社会が構想される現在では、以前よりかは普遍的な男女観ではないかもしれない。だが、現在でも家計の主たる所得者は男性(夫)のほうが圧倒的に多く、自分と子供を守ってもらいたい(経済的・心理的に頼りにできる存在であって欲しい)という女性の本音の部分の欲求はそれほど大きく変化していないと思われる。

景気や雇用情勢の悪化、非正規雇用の増加(雇用形態・年功賃金の変化)などによって、男性の平均賃金が低下する中で、結婚のミスマッチが生まれやすい一因ともなっているが、こういった男女のジェンダー(大まかな役割意識)が急速に変化することもまた考えにくい。一部のビジネスエリートや大企業勤務・公務員などの女性を除いては、女性だけで子供に高等教育を与えて育てるだけの所得を得ることは困難だし、日本では出産・育児による女性の職業面での不利益は依然根強く残っているということもある。

『男は外で働き、女は家を守る』という家父長制社会のジェンダーが時代錯誤になり、共働きの世帯が多数になってきてはいるが、今でも家計の主な所得者が男性であることが多い以上、女性が結婚で重視するのは『男性の性行為』以上に『男性の自分・家族への誠実さ(経済的リソースの安定供給)』になってくるのは必然なのかもしれない。

既婚か未婚かによっても感じ方・考え方は当然に変わってくるが、女性が『精神の浮気(気持ち・愛情の変化)』をより重視しやすいのは、本気で別の相手を好きになられてしまうと、経済的リソース(家庭生活・育児の基盤)を別の女性に奪われてしまう恐れが強まるからと解釈できる。一方で、安定した男性並みの職業キャリア・所得がある女性であれば、自力で十分な所得を稼げないパート・専業主婦などの女性よりも、相手が決定的に嫌いになった時の『離婚のハードル』は低くなりやすいし、『男性の気持ち・愛情の変化』に対する不安感も相対的には小さくなるだろう。

男女関係では『異性としての強い魅力・執着』が続く期間は約3~5年間程度という統計もあるが、それ以降に二人の夫婦の関係性をつなぎとめるのは『家庭維持のための相補性(相互扶助)・育児の共同責任・ひとりの人間としての尊敬や好意・相手の心情を思う情緒性』などになってくる。二人で協力したり役割分担することで家庭生活が成り立つという相補性が顕著であれば、そのままでも関係が無難に続いていくことが多いが、どちらともが十分な経済力があって相手のことを精神的にも必要としなくなったりすれば、離婚(別離)のリスクはかなり高くなってしまう。

別離を回避して円満な夫婦関係を維持していくためには、『異性としての魅力・欲求』が数年でピークに達した後の安定的な時期を、如何に倦怠期や過度の無関心に陥らないように過ごすかが大切になってくるが、経済生活や育児活動以外での『何らかの必要性・楽しさ・魅力』をお互いが認識できているほど安定した夫婦関係が続きやすくなる。

そのためには、夫婦間でコミュニケーションや思いやり(共感的配慮)のある言動を続けていかなければならないが、結婚後には男性の側が何気ないコミュニケーションや日常的なふれあいに対する関心・意欲が乏しくなってしまいやすい。男性は結婚すると恋人に対する独占欲がそれなりに満たされてしまって、『安定した関係を維持するための心理的・経済的コスト』を節約しがちになり、『別離に対する不安(自分以外の男性を好きになるのではないかという不安)』も小さくなりやすい。

妻が最終的に自分を選んでくれたということで安心感を強めたり、恋愛段階と違って好きという気持ちの伝達や細々とした意思疎通をしなくても、自分のことを誰よりも理解してくれているはずという信頼感を持ったりする。『何も言わなくても自分の気持ちは分かっているはず』という無条件の信頼感によって、日々のコミュニケーションや思いやりのある行動が疎かになりやすいのだが、女性のほうは結婚した後でもそれ以前と同程度以上のコミュニケーションや話し合いの機会を求めていることのほうが多い。

そこに男女間のコミュニケーションの埋めがたい溝が生まれて、気づかないうちにその溝が修復不能なほどに深まってしまうこともあるのだが、男性心理としては『問題に気づいた時点でまた話し合えば良いではないか』と考えやすいので、妻の側のフラストレーションや不信感の蓄積に気づきにくいということはある。あるいは、薄々、妻の不満や怒りに気づいていても『いつでも話し合おうと思えば話し合えるし、本当に重大な問題なら相手から相談してくるだろう』という楽観的な受け止め方をすることが多い。

しかし、女性(妻)の場合は『いつでもやり直そうと思えばやり直せる・気づいた時点から思いやりを示せば良いだけ』という男性のような過去を問わない考え方に賛同しにくいという人のほうが多く、『相手に愛想を尽かす・見切りをつける・何を言ってもダメな相手だと断定する』というような方向へと段階的に否定的認知を強めていくことのほうが多い。

男性心理では女性に対してよほどのことがない限り、『愛想を尽かす・見切りをつける・ダメな相手として切り捨てる』ということがないので、ある一定ラインを越えたら絶対に受け容れない(許さない)という感情を持ちやすい女性心理に対して十分な理解・予測ができないことがある。

夫婦喧嘩のパターンの一つとして、そのくらい許してくれたっていいじゃないか、何でそこまでそんな昔のことばかりにこだわるんだ、今から頑張って変わると言ってるんだからお前の気持ち次第でどうとでもなるという男性側の言い分が、女性の怒りに余計に油を注ぐ結果になることが多いが、基本的にこういった男性の『現時点からのみの視点(過去の嫌なことは忘れて今からやり直せば良い)』というのは女性には通用しにくいものである。

夫からするとそれまで十分なコミュニケーションが取れていなかったり、妻をあまり大事にしていなかったとしても、『今ここから変わればいいじゃないか・過去のことはもう言わないでおこう・昔みたいにまた仲良くやろう』という風に考えるが、妻からすると『そんな都合のいい言い分は認め難い・今更変わっても何をしても遅すぎる・昔みたいな気持ちなんてなれるわけない』という風に見切りをつけた判断を撤回してくれないことも少なくない。

熟年離婚の原因にも『長年蓄積した不平不満・とっくに愛想が尽きたという思い』があるが、男性は不平不満をその場その場で解消せずにギリギリまで溜め込むということが少なく、愛想を尽かして相手の言葉・言い分を全く受け付けないという対応の仕方も余り取らないので、熟年離婚の申し出やその理由に対して理解(納得)できずに混乱してしまったりもする。

男性心理にある依存性や甘えとして、『相手の気持ち次第でどうとでもなる問題なんだから』という認識があるが、夫に愛想を尽かしたり見切りをつけたりした妻からすると『私の気持ちはどうにもならない』ということになり、(恋愛段階でも同じようなものだが)必死の説得や泣き落としというのも通用しないことのほうが多いだろう。

こういった男女間のコミュニケーションのずれや考え方の違いというのは、男女の感情処理のプロセスの違いや感情記憶の持続性の強度などに由来すると考えられたりもするが、女性の場合は『人物に対する感情的評価の記憶(好き嫌い・愛情・憎悪)』がその場その場で完結するのではなくて、積み重ねられて長期保存されることのほうが多いのかもしれない。男性の一般的感情を伴う記憶が短期記憶として処理されやすい理由として、男性のほうがより大脳辺縁系の情動中枢(扁桃体・海馬)で反射的な感情処理をすることが多いからというような仮説もある。

その結果、相手の一つ一つの言動や生活態度に対する不満(嫌悪)は小さいとしても、何ヶ月、何年と掛けてその小さな不満や嫌悪が蓄積していくことで、『この人は何を言ってもダメだ・愛想が尽きてしまった』というネガティブな評価が固まってしまいやすい。

ある程度長い時間を掛けて定着した女性の側の『ネガティブな評価・印象』を改善することは極めて困難であり、特に何年間も掛けて蓄積したそのマイナス評価を、謝罪や反省によって一気に挽回して元通りの良好な関係になろうというような申し出はかなりの確率で拒絶されることになる。故に、別離・離婚の危険性をできるだけ上手く回避したいと考えるのであれば、自分が妻(あるいは恋人)から下される日々の『マイナス評価』をできるだけその場その場で挽回しておく必要があり、知らないうちにマイナス評価が積もり積もるという事態を避けなければならない。

男性目線から考える『後でまとめてマイナス評価を盛り返す(今からでも間に合うだろう)』という考え方は、基本的には有効性が殆どないので、日ごろから妻(恋人)を労ったり適度に褒めたり、率先して喜ぶことをしたりすることが大切なのかもしれない。反対に、女性の側からすると、男性に対しては『後でまとめてマイナス評価を盛り返す』という考え方が通用することが少なくないので、夫婦関係(恋人関係)が悪化してきた時でも『今ここから二人で気持ちを切り替えて頑張っていこう』という姿勢を示して、相手の不満や言い分を受け容れてあげれば関係が改善することも多いと思う。

男性からすれば、そんなに『許せなくて嫌なこと・変えて欲しい部分』があるならばはっきりと事前にそれを伝えてくれればいいのにと思いやすいものだが、女性からすれば、それとなく何度も注意していたりするのに(何度も変わるための機会は与えたはずなのに)『真剣に聞こうとする態度・実際に変わった姿』を見せなかったあなたが悪いし、こんなことをわざわざ言わせる鈍感なあなたも許せないということになってすれ違いやすい。

夫婦関係・恋愛関係が徐々に悪化していたりコミュニケーションのずれが大きくなっていたりするのであれば、男性の側は『女性が今更何をしたって遅いという前』に自分が変わる態度を示す必要があるし、女性の側は『男性の不平不満を受容的に聴く態度』を示して少し優しめに接してあげると、関係を修復できる可能性もでてくるように思う。